小さな魔法の手

8歳男子の折り紙作品集

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魔法の手~小さな手当て・大きな手当て~ 

 「あっ~、肩凝ったあ」。
 私がふっとそうつぶやくと、息子が私の背中にまわって、肩に手を当ててくれた。
 二歳になったばかりの息子の手。
 小さな小さな手はぷっくりと柔らかく、その温かかったこと。
 はじめての息子の愉気。
 育児でちょっぴり疲れていた私の気持ちがふっと緩んだ。
 いつも私が息子にしてあげていることと同じようにしてくれたことが、うれしかった。
 ああ、伝わっていたんだなって。
 おなかのなかにいるときから、たくさんたくさん愉気をして育てた。
 生まれてからもずっとずっと、愉気で育てた。
 はしゃいで遊んで、頭をぶつけたとき。転んだとき…。
 ちょっとご機嫌が悪くって泣いているとき…。
 いつでも、ふっと抱きしめて愉気する。
 風邪を引いて、咳がでているとき。お熱があるとき。おなかが痛いとき。
 病気のときは、かたわらで添い寝しながら、よくなるまで、ずっと愉気する。
 なにかあると、すぐに「お母さん愉気して~」と駆け寄ってくる。
 おばあちゃんの家で、頭をちょっとぶつけたら、
「お母さんの愉気がいちばんだよ~」
 と泣きながら抱きついてきた。
「お母さんの手は魔法の手だね」
 そう言われて、はじめて息子が私の肩に手を当ててくれたときの、温もりが蘇った。
 6歳になった息子の手も柔らかくって温かい。
「桃ちゃんの手も魔法の手だよ」
 そういうと、うれしそうにはにかんだ。
 おなかにいるときから、愉気で育ててよかった。
 私たち家族にとって、愉気がいちばんの絆。言葉以前のコミュニケーション。
 これからも、ずっと、大きくなっても、いつまでも、愉気のある暮らし。 


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